治療でよく使う方法について簡単な説明
いつも同じ方法ではなく、患者様によってやり方を変えています。鍼灸マッサージは一回目の刺激の質・量の見極めは特に大切です。二回目以降前回の施術後のご様子を聴かせいただくことでより患者様にぴったりした施術にしていきます。
当院では全て使い捨ての鍼と鍼皿を使用しております。
自律神経系の調整
良導絡・脈診・問診票などを参考にして、治療方針を立てていきます。患者様の体調によって弱刺激の施術からはじめていきます。初めは物足りないくらいかもしれません。軽めの指圧からはじまり、鍼や間接灸などで体を元気にしていきます。鍼は霞鍼と呼ばれる一番細い鍼をつかい、弱い刺激で施術します。体が弱っている患者様が多いこともあり間接灸などお灸も併用して体を温めます。肘から先、膝から下、お腹周り、背部の経穴を使う事がおおいです。自律神経系の調整では、特に気持ちの良い鍼・灸を心がけています。「心地よくめぐる体へ」本当にそう思います。
腰痛や五十肩など、しつこい痛みの治療に特に効果的です。
痛みそのもの部位が、原因となっている部位ではないことがあります。
たとえば事務仕事で同じ姿勢を続けていたりして筋肉に凝りが発生します。この凝りからトリガーポイントが形成されます。トリガーポイントを原因として離れた部位に強い痛みを生じるようになります。強い痛み自体が痛みの部位として認識されていますが、その痛んでいる部分に施術をしてもあまり様子が変わりません。原因となるおおもとのトリガーポイントは本人でも気がつかないことがあります。このトリガーポイントに対する鍼刺激などにより強い痛みは消失することが知られています。
五十肩の例では、ちょっとした動きでしゃがみ込んで動けなくなるような強い痛みを肩の三角筋を中心に感じることがあります。こうしたときにたとえば肩甲下筋や、棘下筋などほんの数カ所のトリガーポイントを施術することで、劇的に痛みを改善することが出来る場合があります。
私は五十肩を経験したときにトリガーポイント治療のすごい効果を体験しました。
痛みのある部位への治療は欠かせないのですけれど、トリガーポイントの考え方は運動器系の疾患ではとても重要と考えています。腰痛・五十肩にかぎらず運動器系・自律神経系など幅広くとらえています。
お灸も好きなものですから、知らず知らずのうちにお灸のレパートリーが増えました。じっくりとこしをすえて体質改善するためには、お灸は欠かせないと思います。
・円筒型の間接灸
じんわりとやさしい感覚があります。弱めと、一般的な熱さの二種類を用意しています。
・MT温灸
金属の筒の中に練り艾が入っています。練り艾に点火することで金属の筒が暖かくなります。 日本手ぬぐいをひいて、その上から温めていきます。マッサージ効果もあり、体が温まります。
・直接灸
皮膚の上に米粒大に撚った艾をのせて、線香で火を付けます。当院では皮膚のダメージを少なくするために灸点紙というシールを皮膚に貼り付けて、その上から灸を行います。